MicrosoftとYahoo!の提携にとっての“レッドクリフ”、すなわち赤壁の戦いは早ければ2010年の後半には訪れるだろう。三国志では呉と蜀の連合軍が勝利を収めたが、それでも魏の勢力はその後も呉と蜀を圧倒し続けたわけで、一時的にMicrosoft & Yahoo!連合軍がシェアを奪えたとしても、Googleの優勢は続くだろう。逆に言えばGoogleにしても、競合他社がまったくなければ独占禁止法を掲げる司法省という巨大な敵と向き合わねばならないので、実は今回の提携を一番喜んでいるのはいまとなってはGoogleであるかもしれない。
日本人は比較的ナイーブなので、Googleを中心としたネット業界の勢力争いについて科学的な評論をつけることが多いのだが、実はこれは完全な戦争であって、GoogleがMicrosoftをたたくことが自社の利益に直結していることを十二分に理解しており、当然Microsoftもそれを肌で感じている。Windows事業の売上は、既にGoogleの広告売上を下回っており、年々事業の重要性が薄まっている。
Yahoo!はYahoo!で、Microsoftが優先的にまわしてくれる事業収入がキャッシュフローとして使える間に、新たな時代のメディア事業を軌道に乗せない限り未来はない。
Microsoftの「Bing」は非常に優れた検索エンジンであるが、いまのところまだGoogleよりはっきりと上であるという証明はできない。後ろにはTwitterという旧来型の広告事業を潔くあきらめ、新たな事業モデルを模索する新世代の企業が台頭しつつあり、2010年にはGoogle型のキーワード検索とTwitter型のリアルタイム検索の二つにトラフィックを二分されてしまう恐れがあり、あまり残された時間は多くない。
両者の提携は、戦略的には正しい、これしかない方法であるが、とにかく防衛的なものであり、時間稼ぎでしかないのである。





8月4日、ナノオプトニクス・エネジーはInterop Tokyoをはじめとしたイベント事業をCMPテクノロジージャパンから譲り受けたことを発表した。Interopで培ってきた相互接続の精神と「マーケット標準」という概念を、放送や自動車など幅広い業界に拡げていくのが目的とのこと。